Keith Jarrett
キース・ジャレットのラスト・ソロ。
神がかってるよね。
オレも、小さい頃に母親に連れられて、ちょっとだけピアノをかじったことがあるんだ。
右手一本だけだったときは、楽勝だったんだけど、
左手が加わると、もうお手上げ。
左右別の動きができなくて、
どうしても どちらかの手の動きにつられてしまう。
子供ながらに思ったよ。
これは、オレ向きじゃない。
別の誰かがやるもんだ。
それから、オレはピアノを引ける人のことは心ひそかに尊敬してた。
誰であっても。
が、彼は違うね。
別格。
尊敬を超えてる。神がかってる。降りてるじゃないか、完全に!
もう彼自身がピアノ、旋律そのもの。
彼の生み出すグルーヴに、肌の表面が粟立ってしょうがない。
波のように繰り出される一音一音、
魂を揺さぶるリフをずっと聞いていたいんだ。